コラムー21 口が軽すぎる厄介な人
◆「ここだけの話だから、誰にも言わないでくださいね」と前置きされた話は、かなりの確率でここだけの話ではなくなります。
「言わないで」と念押しされればされるほど、誰かに伝えたくなる衝動は大きくなるものです。
そして、尾ひれをつけて吹聴したがる方が、組織(グループ)の中には一定数存在するものです。
このような方が、大方のもめ事の火付け役となるものです。・・・困ったものです。
なぜ、口が軽いのでしょうか。
天性のおしゃべりという人もいるようです。この手の人にとっておしゃべりは、生理現象です。自分の知っていることを余すこと無くおしゃべりしたいのです。そして、話を聞いてくれる人は「へえー、そうなんだ」と相槌を打つと、益々気を良くしてありもしないことまでしゃべり始めるから厄介です。
また、自分がいかに情報を持っているかということを誇示したい人もいるようです。自分の交流範囲を誇示したいのか、自分には、色々な人から情報が入るんだということを誇示したいのか、いずれにしても、自分は知っている、ということを誇示したいのでしょう。
自分は特別なんだ、ということを殊更に周囲に分からせたいという心理が働くのかも知れませんね。
どのようなタイプであれ、口が軽い人達に共通しているのは、自分が話した結果、周囲にどのような影響を及ぼすか、深く考えていないということです。
そして、話したいという欲求を自分自身では、コントロールできないということも共通しています。
もっとも、例外として、腹黒い人にかかっては、話したことにより与える影響を考えて意図的に話すこともあるようです。この手の人は、口が軽いという種類の人ではないので、特別なカテゴリーが必要になります。
◆では、口の軽い人と付き合うにはどうしたらよいのでしょうか。
重要なことは、この手の人には大事なことや秘密を伝えないということです。この人は、知っていることは全て人に話してしまうのですから。
むしろ、このような人からは逆に情報をいただくように考えれば良いでしょう。正確な情報ではありませんが、中には興味深い情報を得ることができるかも知れません。
また、このような人は、交流範囲も不特定で広いものです。話しを聞きながら、色々な人達の様子についても知ることができます。
そして、時には、どうでも良い情報を意図的に話してみることです。どのくらい、どのような形で誰に伝わっているのかを知ることも一興では・・・。