想定外の力  「教育は愛」No.115

低学年

体育授業ー8(低学年)子どもの力は大人の想定範囲を超えています

◆転び方や着地の仕方を丁寧に指導すると、子どもたちは、どんな場合でも両膝を深く曲げた安全な着地ができるようになります。

 1年生で着地と登り棒の楽しさを学習し、二年生の学習を迎えます。鉄棒遊びへの導入として登り棒を使って足抜き回りを授業で取り扱いました。すると、B君がおもむろに三メートル位の高さまで登り、そこで上手に足抜き回りをして、見事な着地を決めたのです。子どもたちは、大歓声、拍手の嵐です。

 私は、すかさずB君の挑戦と勇気を誉め、B君の着地の方法をさらに安全にできるようにみんなの前で指導しました。

 その直後、B君のまねをして、今までより少しでも高いところで足抜き回りをしようという子どもたちが続出しました。B君のおかげで回転感覚に加え、高低の感覚まで学習課題に取り入れることができたのです。

 ここで私が実感したのは、低学年の子どもたちを指導する時、「これは危ないから、これは難しいから・・・」という枕詞のもとに、学習内容の程度を低下させ、子どもたちにとって魅力的でない教材を提供している教師の実態があるということです。

 教師自身が子どもたちの可能性や学習能力について十分に把握しないまま、過去の経験や目先の資料だけを頼りに授業をしている実態があるのではないでしょうか。

 子どもたちに筋道を立てて教え、無理なくステップを踏んでいけば、令和の子どもたちでも、昭和の子どもたちが木登りしたり、広場を転げ回ったりしていた頃の姿に近づくのではないでしょうか。

 子どもたちの可能性は、私たち大人の創造を遥かに超えたところまで発展するということを肝に銘じて指導する必要がある、と私は強く思います。

☆子どもたちは大人よりも大きな可能性と能力を持っています!

 大人の基準で測り切れないことも多々あるということを忘れてはなりません!

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