責任感の無い人  「教育は愛」No.119

コラム

コラムー23 責任感とは縁遠い厄介な人

◆自分が担当している仕事でも、いざという時に逃げてしまう人がいます。とても厄介です。「今、あなたがやらないで、誰が、いつやるの?」と周囲から非難の声が囁かれてしまう人。

 このように、事態が困難になると逃げたり、言い訳に走ったりする人、極めて責任感が薄い人がどの職場にもいるのではないでしょうか。

そして、その人のお蔭で煮え湯を飲まされた経験のある人も多いことと思います。

 このタイプの人に共通していることは、言い訳の内容が陳腐だということです。客観的に聞いていても全く筋が通らないのです。しかし、本人は大真面目に、それらしく聞こえる理由をしきりに訴えるのです。

 例えば、大切なプレゼンが設定されている日、「この日は息子の授業参観があります。実は今まで一度も息子の学校へ行ったことが無かったし、田舎の父母からも、授業参観には絶対に行くように説教されているのです。妻も、私に一緒に来るよう懇願しています。私も今まで妻には数え切れない程多くの迷惑をかけているので・・・」という具合です。

 お子さんの授業参観を仕事に優先させてはいけない、と言っているのではありません。本当に優先させなければいけないのなら、単刀直入に言えばよいのです。

 「その日は、あいにく息子の授業参観の日なのです。そこで、当日予定されているプレゼンですが、後日に延期または、それが適わないようでしたら、○○さんに資料をお渡ししますので、私の代わりにやっていただくことはできませんでしょうか」という具合に、プレゼンに重きを置きながら理由を述べればよいのです。

 自分の言い訳のために、奥さんや田舎のご両親まで登場させる必要などないのです。

 もうひとつ、この手の厄介な人に共通する傾向は、メンタルの弱さです。

 責任感をプレッシャーが上回ってしまうのです。そして、悩んだ結果、逃げてしまうのです。

 中には、逃げてしまったことを正当化するために、「そもそも、自分がなぜ、この仕事を任されているのか?私ばかりが大変な仕事を押しつけられている」など、周囲の人たちに吹聴する人もいます。

◆このような人は、プロとしての資質に欠けていると言わざるを得ません。

チーム(組織)の中で、このような人と一緒に仕事を紡いでいくのは困難です。責任感というのは、一人ひとりが、自助努力によって醸成しなければならないものだと思います。

 また、不幸にしてこのような人を自分の職場に見出したら? 

 大切な仕事は任せないことです。そして、担当を複数制にして、この人が逃げ出してもダメージが最小限に抑えられるよう配慮することでしょう。最初から逃げることを想定しておくのです。

 人材育成という観点からすると?

 この人を育成することは至難の業でしょう。

 しかし、この人と仕事を進める上で必要な心得を周囲の人に理解させることはできると思います。

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