変えられるのは社会的性格 「教育は愛」No.79

職場

職場ー14 大人で変えられるのは社会的性格だけ?!

◆職場には、少なからず困った人がいるものです。他人の話を聞けない人、自分勝手に解釈して行動する人、果ては、一生懸命に頑張っている人の足を引っ張る人など様々です。

 程度の差はあれ、このような困った人に対しては、上司から指導や助言が繰り返されるのが常です。

 しかし、子どもは変われても、大人は変われない、とよく言われます。

 果たして、大人は誰がどのように手を差し伸べても変わることはできないのでしょうか?

 変われるか、変われないか、それは、本人次第だと思います。

 上司や友人からの助言に耳を貸すことができるような能力があれば、助言をもとに本人が努力して必ずよい方向へ変われると思います。

 しかし、変われる人は、そもそも職場で困った人の中にランキングされません。本質的に自身を振り返り、改善できる能力を持っているからです。

 対照的に、職場でトラブルを年中引き起こしてしまう人に共通しているのは、自分本位で、他人の立場など考えることはできない場合が多いようです。

 「教えてもらっていないからできません」と声高に訴える人ほど、教えてあげたってできるようにはなりません。

 「お金(予算)があればできるのに」という人にお金(予算)を与えたところで、結局はさらに新たな理由を付けてできないのと同じです。

 そのようなケースを幾つも見聞きしてきましたが、ある先輩から次のような言葉を教えていただきました。

 「大人になると性格は変えられないけど社会的性格なら変えられる」

 つまり、その人の持っている本質である性格を変えることはできません。

 しかし、仕事をしていく上で必要となる社会性、もっと言えば応対辞令の方法なら変えられる、と言ったところでしょうか。

 このように考えると、困った人の本質ではなく、例え上辺だけにしても、言葉遣いや立ち居振る舞いの方法だけは、職場に合ったものに変えていくことはできるのかも知れません。変えるのではなく、身に付けさせるという発想です。

 職場は、仕事を通して社会性や人間性を高めることができる人生道場とも言える場です。

 仕事に一生懸命に打ち込むことによって、様々なことが見えてきたり、聞こえてきたりするものだと思います。それらを謙虚に受け止め、自分の成長につなげることができれば最高ではないでしょうか。

 しかし、それは自分で考えることであって、決して他人にそれを期待してはいけません。 

 大人の本質は変えることはできないのですから・・・

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