職場ー15 職場のモチベーションの高め方
◆仕事をしていると成功する時もあれば、当然のことながら失敗する時もあります。トータルして考えると、失敗する時の方が多いのではないでしょうか。
失敗した時のリーダーの言動によって、職員のモチベーションは大きく変わります。この人のためならもっと頑張ろう、と思えるか、こんなことまで言われるのは心外だと思いモチベーションを著しく下げてしまうのか。
リーダーの言動そのものが職場のモチベーションを作っているといっても過言ではありません。
では、どのような一言や行動がモチベーションを高めるのでしょうか?
そのことを考える前に、モチベーションを下げる言動からあげてみましょう。
失敗した時
●「どうしてあの時、こうしなかったのか」と失敗に結びついた時点の行動を繰り返し責められた時。しかも、リーダーの感情が収まるまで繰り返される。このようなリーダーとは、早く離れたい、と転勤や転職を願ってしまうことも多々あります。
●「私の顔に泥をぬるのか」と激しく罵られたとき。この一言が出た時点で、このリーダーは所属職員のことよりも自分の評価を最優先していることが丸見えになっています。
こうなるとこのリーダーが日頃、いかに仕事に対する大義名分を語ったところで、とどのつまりは、自分のことしか考えていないくせに、と職員は冷めてしまうものです。
●「あなたが責任をとりなさい」と開き直られた時。それまで、懸命に仕事に取り組んでいても、最後にハシゴを外された感じが拭いきれません。
このようなリーダーの下では、本気になって仕事に取り組もうとする気持ちはなくなります。
今あげた例では、失敗の責任を職員に押しつけている感が拭いきれません。
職員は、リーダーが後方から支援してくれ、「最後の責任は自分がとるから思い切って頑張れ」と鼓舞してくれた時に目の前の仕事に対して存分の働きができるのです。
よくプロ野球の名監督が、「勝敗の責任は全て自分にある。だから結果を恐れずに存分にプレーして欲しい」と言って、選手のモチベーションを上げると言います。
自分の理想とするリーダーシップです。
私も、リーダーとなった時に所属職員に対して、意識的に使った言葉です。
長嶋茂雄さんが90番時代、球団から解任された時、「成績が不本意ということで、男のけじめをつけて退任します。他意はございません」あの時、うす紫色のスーツに包まれて、深く潤んだ瞳とキッパリと言い切った口元、その姿にリーダーとしてあるべき姿を見た思いがします。
職員のモチベーションを上げるためには、リーダーが自らの責任から逃げたり、言い訳したりしてはいけません。
リーダーの姿勢、生き方そのものが職場のモチベーションにつながっているのですから。