チャレンジする魅力的な方 「教育は愛」No.99

コラム

コラムー18 チャレンジし続ける魅力的な方

 仕事でもスポーツでも、上手くいく時ばかりではありません。逆境に遭遇することもあれば、プラトーと呼ばれる努力しても成果が出ない停滞状態に陥ることもあります。

 こうした状況になっても、自分の目標をしっかりと持ち、何度もチャレンジを繰り返す魅力的な方に出逢うと、見ているだけで爽やかな風が吹いてきます。

 あるプロゴルファーがグリーンを狙います。左にはウオーターハザード、ピン位置は左、ハザードとピンの間は極めて狭いホールです。この狭い所を果敢に狙ってチャレンジしますが、ハザードに捕まります。それでもギャラリーからは惜しみない拍手が贈られます。

 ツアー2日目も同様な状況に遭遇しても迷うことなく果敢にチャレンジします。決して諦めたり、安全な道を選択したりしません。どうして、このプロゴルファーはチャレンジし続けることが出来るのでしょうか。

 それは、一言で言えば練習量、私たちアマチュアが想像できないくらいの努力を重ね、クラブの先まで神経が行き届くくらいの練習を重ねてきたからだと思います。私たちアマチュアはろくに練習もしていないのに、プロの真似をして大けがすることが多々あります。チャレンジしようとする行為は同じでも、その背景にあるプロセスが全く異なるのです。

 仕事でも同じことが言えます。ひとつの企画を提出するにも、過去の類似企画を徹底的に分析し、担当者が納得いくまで練り上げた企画は一味違います。企画の内容について色々な角度から質問しても明確な答えがすぐに返ってきます。根拠がしっかりしているのです。それでもダメ出しすると、すぐさま改善案を持ってきます。決して諦めたり、妥協したりしないのです。

 こういう方は、普段の仕事に対する姿勢そのものが違います。プロ意識を持ち、努力している時間密度が平均値をはるかに超えているのです。

 それでは、諦めない心、チャレンジし続ける心を養うにはどうしたらよいのでしょうか。

 ひとつは、仕事に対する明確な信念を醸成することでしょう。信念は、人に言われて持てるものではありません。読書して身に付くものでもありません。自分で懸命に取り組み、数えきれないほどの失敗を経て、少しずつ培われていくものです。意識を持って学ぶ中で少しずつ醸成され、その人の持ち味となるものです。

 もうひとつは「好きこそものの上手なれ」そのことが好きだから。

 冒頭のプロゴルファーも、ゴルフというスポーツが嫌いでは辛い練習には耐えられないでしょう。

 仕事も同じです。自分が好きで夢中になれる面が仕事になくては長続きしません。仕事は苦痛、苦役だという人もいるでしょう。しかし、苦痛・苦役の中にも楽しさを見出すことが、夢中になるコツであり、チャレンジする心を養うことに繋がります。

 ◎元大関魁皇、浅香山親方がある雑誌のインタビューで次のようなコメントをしています。

 「諦めないことです。好きだったら不器用でいいじゃないですか。ただ、やるからには一生懸命。焦らず、諦めず、すぐに結果が出なくても一生懸命やったことは、必ず経験として残ります。『今を一生懸命』これだけです。結果は後からついてきますよ。」実に含蓄のあるコメントだと思いませんか?

タイトルとURLをコピーしました