お陰様で 「教育は愛」No.461

生涯学習

生涯学習ー65 お陰様で

◆ドジャースが地区優勝を決め、シャンパン・ファイトの際に大谷翔平選手が、球場内外の沢山の人たちのお蔭で優勝できたことを丁寧に語られていました。選手や監督、コーチだけでなく、ご家族や関係者、裏方の皆さんへの労いの言葉を語られる大谷選手に、長嶋茂雄さんのお姿を重ねて見入ってしまいました。

 学校でも、学年経営を懸命に推進してくださっている学年主任さんに感謝の言葉を述べると「学年の先生方のお蔭です」というコメントが返ってきます。

 見事な研究授業をした教師に労いの言葉を掛けた時も同様に「沢山の先生方に助けていただいたお蔭です」というコメントが返ってきます。

 私の私見ですが、仕事ができる人は自分の仕事が自分の力だけで成し遂げているとは考えません。自分のことを支えてくれた人たちの存在が見えているのです。

 これは、その人の人間性、つまり、何事にも謙虚で、前向きで、何よりも感謝の心を持っていることに根があるように思っています。

 “感謝力”という言葉を聞いたことがあります。自分の力を最大限に発揮するためには、感謝することができる力、“感謝力”が原動力となるのではないでしょうか。

 自分の目に見えないところで、沢山の人たちが支えてくれている、そのことを感じ取る力が“感謝力”に結びつきます。

 秀吉が、信長に重用された時に丹羽長秀に挨拶に行ったそうです。そこで長秀が「お前が信長様に重用されているのは、私の力だけでなく、柴田勝家のお蔭でもある」、秀吉と勝家は、反りが合わなかったので不思議に思った秀吉が「勝家様ですか?」と問い返すと、長秀は「柴田が、お前の重用に反対しなかったのだ、反対していれば今のお前は無い、だから、勝家のお蔭とも言えるのではないか」と諭したと言われています。そこで、秀吉は木下姓から丹羽と柴田から一文字ずついただき、羽柴と改姓したというエピソードは、私の好きな件です。

 積極的に反対しない人・・・その人のお蔭もある、以後、私の人生訓のひとつとなりました。

 お陰様、謙虚に、目に見えにくい人たちへも感謝する心を磨き続けたいと思います。

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