コラムー32 オーラが半端でなく強い魅力的な方
◆登場した瞬間に、その場がパッと明るくなる方がいます。その明るさ、光のことをオーラと呼ぶのではないでしょうか。
私が、最も明るく、まぶしい程のオーラを感じたのは、長嶋茂雄さんです。ご自宅の玄関から私をわざわざ出迎えてくださり、「千葉ちゃん」と呼んでくださった時、確かに長嶋さんの後ろにはまぶしい光が輝いていました。そう、これが後光なのか!と思いました。その様子は、今でも鮮明に記憶しています。
私が長嶋さんを尊敬し、憧れているから見えたのではありません。数え切れない程のドラマを創ってきた国民的ヒーローだからこそ、まとえる光だったのではないでしょうか。
そもそもオーラとは「微風」「朝の爽やかな空気」を意味するギリシャ語の「アウラー」や、「風」「電気」「輝き」を意味するラテン語の「アウラ」が語源のようです。
また、生体が発散すると言われている霊的な放射物、エネルギー、ある人物や物体が発する独特な雰囲気、力、威圧感なども指すそうです。
ある巨人軍のOBがテレビ番組で話していたのを思い出します。「長嶋さんが来ると、その場の空気を全部吸ってしまうんです」つまり、今までの空気が長嶋さんの登場により、長嶋さん一色になってしまうということでしょう。長嶋さんのような強い輝きを持つ人はそうそういません。
では、どのようにしたらオーラを発することができるのでしょうか。突き詰めて考えるとその人の生き様、生きる姿勢の積み重ねが表情、行動、言葉に表れ、それらの総合結晶がオーラとなっているのではないでしょうか。
ファンのため、決して逃げることなく果敢にチャレンジし続け、弱音を吐かず、常に笑顔で他人への気配りを忘れない。「野球というスポーツは人生そのものだ!」という名言に集約されている、長嶋さんの生き方そのもの、人生そのものがオーラとなって、まぶしく放たれているのだと思います。
◎オーラを身に纏おうと思っても一朝一夕にはいかないでしょう。その人の生き方そのものが発するものなのですから。今できることを一意専心の思いで取り組んでいく。しかも、その動機が自分自身のためではなく、社会や他人の幸せにつながるものであることが大切な事だと思います。
それにしても、あの日に見た長嶋さんのオーラは半端ではありませんでした。