キャリアより情熱 「教育は愛」No.224

職場

職場ー20 キャリアより情熱

◆これは、学校だけではないと思います。仕事に習熟しているのは、それなりにキャリアを積んだ職員です。しかし、いい仕事をしているのは、必ずしもキャリアを積んだ職員だけではありません。若くても情熱溢れる職員の方が、いい仕事をするのではないでしょうか。

 私は、体育主任をやるようになってから職場でも一番か二番くらいに早く出勤していました。朝、勤務時間が始まる前に集中して幾つもの仕事をこなせるからです。

 管理職になってからは、なおさらでした。勤務時間開始とともに、予定されていなかった仕事が次々とやってくるのです。特に、教育委員会事務局では、顕著でした。トイレに行く時間さえない日も少なくありませんでした。

 さて、勤務時間より早く出勤するには、強い意志と安定した健康管理が必要です。

 担任なら、子どもたちの前で明るく、元気に授業をするには、健康でなければいけません。ですから、夜更かしして、勤務開始時刻ギリギリに駆け込むようでは、子どもたちによい授業を展開することなど不可能です。

 学校で、早朝より勤務していると教職員の朝の様子がよく見えます。

 安定して勤務時間前に出勤し、体育館や運動場の点検や整備をする教師、自分の教室を整理して、授業に備える教師、事務仕事を集中して行う教師など、様々な姿を見ることができるのです。その中には、ベテランの教師もいます。

 しかし、キャリアが浅い教師でも頑張っている者もいます。その教師の仕事ぶりを見ていると、学級は安定しているし、授業も上々です。さらに、学校で業務を分担している体育や安全教育などの仕事(校務分掌)についても、全校を動かしながら仕事を進めてくれています。

 教師という仕事には、子どもたちへの愛情と向上心、研鑽(研修)が大事です。

 キャリアを積んだからと言って、愛情、向上心、研鑽が自ずと向上する訳ではありません。その教師が持っている基礎力・資質が問題になってくるのです。

 例え、教職経験が浅くても、情熱を持って仕事に取り組んでいれば、学校全体を動かす力と子どもたち、保護者、同僚からの信頼を集めることができるのです。

 一緒に仕事をしている何人かの若い教師を見ていると、そのことがハッキリと解ります。

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