生涯学習ー10 スポーツ少年団の人間形成
◆2月に入るとスポーツ少年団で卒団式が実施されます。私も校長として、幾つかのスポーツ少年団の卒団式にお招きを受けることがありました。その席から、少年団の歴史や指導者、親の会の姿勢や心を感じ取ることができます。
私が、お招きを受けて参加させていただいたスポーツ少年団は、いずれも野球のチームでした。
2つのチームに、共通点がありました。
それは、代表をはじめ、指導者のみなさんが、野球というスポーツの技能を磨くだけではなく、人間として成長できるようご尽力されているという点です。
以前、チームの顧問が何度も校長室を訪ねてくださり、チームの指導方針や成績について、熱く語ってくださいました。その顧問は、すでに息子さんに代表の座を譲られていましたが、「野球を通して人間形成をする」というスピリッツは脈々と引き継がれていました。
卒団式でも挨拶や礼儀、何よりも感謝の心を大切にされていることが、式の内容や運営の様子などからひしひしと伝わってきました。
もうひとつの野球チームでは、卒団式で親の会が中心となって、子どもたちの成長の様子を記録したスライドを流し、代表、監督、コーチから、あたたかいメッセージが卒団する子どもたちに丁寧に贈られていました。
そして、子どもたちや保護者からも感謝の気持ちを作文やスピーチで伝えています。
これら一連の内容に、来賓として参加させていただいている私も目頭が熱くなりました。
野球というスポーツを通して、人間をつくる、その根本精神があるからこそ、チームワークも高まり、結果としてチーム成績にも表れるのです。
私がお招きいただいたチームは、いずれも輝かしい成績を収められ、優勝旗が飾られていました。
スポーツを通して、人格の形成、人づくりを目的にしているチームには、大きな「愛」が深く感じられます。