ポジティブ思考 「教育は愛」No.164

教師

教師ー5 ポジティブ思考の教師

◆働き方改革が叫ばれている今、学校でも今までの仕事の在り方を見直すことが当たり前になっています。教師の中にも、自分の抱えている仕事を少しでも減らしたい、減らすように努力しています。しかし、教師という仕事には際限がないものです。授業の質を向上させようと思えば、いくら時間があっても足りません。そのような中で、教師には今まで以上にポジティブ思考が必要なのではないでしょうか。

 30代半ばの男性教師です。学級経営にも心血を注ぎ、子どもたちや保護者からも絶大の信頼を得ています。彼は、校内でもリーダーの一人で、その行動力をもって学校をリードしてくれています。

 運動会でも応援団の指導に情熱を注ぎ、教育実習生も受け持ち、丁寧な指導をします。先ほど述べたように学級経営にも全力投球です。また、研修主任として、新しい手法の校内研修にも積極的に取り組んでくれています。

 朝も早くから出勤して、授業の準備を進めています。自分の学級だけではなく、学年の副主任として、学年全体の教育活動についても積極的に取り組む姿には、職場全体からの信頼も集まります。

 このように多忙を極める教師ですが、彼には悲壮感はありません。いつも明るく、丁寧に人と接し、教育活動に情熱を傾けています。

 他校から約100名の教師が集まる授業研究会がありました。この授業者の選定には、難航を極めました。先ほどの働き方改革の風潮や、自分から面倒な仕事を抱えたくないという思いが強いのは当たり前です。できない理由を見つけては主張する者がほとんどでした。

 しかし、そのような中で、彼は積極的に手をあげ、授業者を引き受けてくれたのです。

一人で何人分もの仕事を抱え、それでも、笑顔で着々と準備を進めます。

 結局、公開した研究授業も大成功!参会された先生方からも絶賛されました。

 そこで彼は「このような機会に恵まれて、自分は幸せ者です」と仲間にお礼を述べたのです。このポジティブ思考こそ、自らの働き方に潤いを与える潤滑油となるのではないでしょうか。大変だから、逃げてばかりいては、仕事の質は高まりません。

 何事にもチャレンジ精神を持って、取り組むからこそ仕事は楽しくなるのではないでしょうか。そして、仕事に魂が入るのではないでしょうか。

 そんなことをこの男性教師から学ばせていただきました。

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