管理職ー16 リーダーの権威 ~ 韓非子に学ぶ ~
◆学級担任の頃、学級をまとめるためのリーダーシップについて勉強した時のことです。中国の歴史等を読み漁り、「韓非子」について文献をめくりました。その中でリーダーについて権威を成り立たせるための条件を自らの学級経営にも応用したものです。
私は、学級経営を良好な状態にするためには教科指導能力だけではなく、集団教育能力を向上させなくてはならない、と考えていました。そのためには自分の何を向上させればよいのか、アレコレと考え、研修会に参加したり、様々な文献を読み漁ったりしたのです。
その中で出会ったひとつが「韓非子」でした。
リーダーの権威を成り立たせるための4つの条件が記されていました。
第1の条件 「能力」。構成力、戦い守る力、まとめあげる力、判断力、組織力、指導力。誠実、謙虚な
どの人柄によって形づくられるもの。
第2の条件 「信頼」。正直、誠実、謙虚などの人柄によって形づくられるもの。
第3の条件 「知恵」。知識、知恵をもって人に助言したり、助けたりすることのできる人は、周囲から
頼られ、信用され、その人の言葉は権威をもつようになる。
第4の条件 「愛」。子どもを愛し、可愛がる親の言うことには、子どもは自然に素直に従うもの。
この「能力」「信頼」「知恵」「愛」の4つは、リーダーの権威を成り立たせる上の重要な条件だということでした。
私は学級経営に反映させるとともに、以後、様々なチームのリーダーとなる度に、心がけ、研鑽するようになった教訓として私の中で、生き続けています。
特に、4つめの「愛」、これは、理屈を超えた真理だと思います。
今、校長として学校経営方針の柱としているのが、「愛」です。
「教育は愛」です。