生涯学習ー51 人と人とをつなげる力
◆どのような職業でも言えることからも知れませんが、教師という仕事を長年していると数多くの方との出会いがあるものです。その結果、人間関係に広がりが出て、いろいろな場面で助けていただくことも多々あります。逆にこちらが、ご縁をいただいた方のお役に立てることもあります。そして、出会った人の中には、心がホッとできるような親しくお付き合いが続く方もいらっしゃいます。
あらためて、人間とは、人と人との間で生きているものだと思います。そして、「人」という文字の如く、互いに支え合って生きていくのが人なのではないでしょうか。
学校教育、社会教育、家庭教育、教育の種類は違っても、子どもたちに身に付けさせる大切な力のひとつに、人と人とのつながる力があげられると考えています。
コミュニケーション力とも言えるかも知れません。
コミュニケーション力は、多様な人たちと豊かに関わることができる力でしょう。その力をさらに掘り下げていくと、自分と同じ価値観をもち、互いにリスペクトし合える人と利害関係を超えたところで関わっていける力に行き着くのではないでしょうか。
そういった人が増えていくと、人生がとても豊かになります。その場限りで楽しく関われる人だけでなく、自分の心がホッとできる人とのお付き合いは、安らぎとともに生きていく上での力となります。また、しばらくお会いしていなくても、お会いしたり、電話でお話をしたりすると「時」がすぐに戻るものです。
教師を長年続けていくと、気が付くとかつての教え子が、保護者や同僚となって再開することもあります。教師と子どもたちも、人と人とをつなげる力で結び付いているのです。
「人と人とをつなげる力」は、人生を豊かにする上で欠かせない力だと考えています。