生涯学習ー99 人間学講話
◆今年の“読み初め”をしようと本棚を見渡します。年の初めにふさわしい本にしたい、と思いながら手にしたのは『運命を創る 人間学講話』(1985年プレジデント社 安岡正篤氏)でした。これは、元号「平成」名付けの親、東洋学者の安岡正篤先生がいろいろな処で講話をされたものが収録されています。
安岡正篤先生、森信三先生、伊藤肇氏の講話が収録されている本を買い求め、書棚に並んでいます。そして、自分の何かを変えたい、救いを求めたい時には、その時の心情にあった箇所を見つけて読むことにしています。
講話集ですので、読み終えると、講演を拝聴したような気分になります。しかも、講演だと自分の心に残る部分をメモするのですが、全て活字になっているので、繰り返し読むことができるのです。
今回は「運命を創る 若朽老朽を防ぐ道」の中から「次代を作る人々のために」という講話を読みました。
大学を卒業し、入社を控える若者を対象にした講話のようです。
ここには、人物評が事細かく書かれています。その中には「四耐」、「八観法」、「六験法」なども分かりやすく語られています。
そして、「人に嫌われぬための五箇条」というものを新鮮な気持ちで心に残りました。
その1 初対面に無心で接すること
その2 批評癖を直し、悪口屋にならぬこと
その3 努めて、人の美点・良所を見ること
その4 世の中に隠れて案外善いことが行われているのに平生注意すること
その5 好悪を問わず、人に誠を尽くすこと
の5つです。安岡先生は、この五箇条をアメリカのピッツバーグ大学の教育調査資料から採られたそうです。そして、良い社風は、こういう点から生まれると説かれています。
年齢を重ねたり、いろいろな書物を読んだり、人から拝聴したりして“知識”が増えてくると自分のことを見直すことに消極的になりがちです。
しかし、常に新しい気持ちで、自らの言葉や行動を見直していかなくては、社会の変化に対応することは難しくなります。
2026年も“不易と流行”を踏まえながら、自分の中にある「人間学」を絶えずアップデートしていきたいと思います。

