管理職ー51 価値観を伝えきれるか
◆リーダーの価値観をメンバーにハッキリと伝えることは難しいものです。その難しさの度合いは、メンバーの人数に比例しています。私は、メンバー全員に同じように理解してもらうこと自体があり得ないことだと思っています。
そもそも、価値観というものは、一人ひとり異なるものです。完全に一致する価値観などありません。
ひとつの職場で所属職員全員が自分の価値観を発表し始めたら、蜂の巣を突いたように収拾がつかなくなることは必至です。
自由に発表できる、話し合えることは、チームを活性化させる上ではとても重要なことだと考えます。その空気をチームに醸成するのもリーダーの大切な仕事です。
しかし、リーダーが、全員の意見を反映させた価値観を模索し、発表しようとしたら、チームとしてのベクトルは、方向性を失ってしまいます。羅針盤のない船と同じ状態に陥ってしまうでしょう。
ですから、船の船長たるリーダー、学校で言えば校長は、自分のチームをどのようにしたいのか、明確にイメージした上で、どの方向へ舵を取りたいのかをメンバーにしっかりと伝えなければなりません。
全員から完全に理解してもらおうという熱意は必要でしょうが、度が過ぎると自分のビジョンそのものを歪めてしまいます。
船の進むべき方向を明らかに示しながら、そのゴールに到着するために必要な方法をチームみんなで話し合えばよいのです。
空中分解してしまうチームは、リーダーが価値観を明確に示すことができず、メンバー全員が好き勝手な評論をして、少しも前に進むことができないチームです。そこには、建設的な意見も実のある実践も望むことはできません。
さらに、好き勝手を行い、結果については、上手くいけば自分の手柄、失敗すればリーダーの責任、という責任感の微塵もないメンバーが多数いる、実に稚拙なチームです。
リーダーのすべきこと、それは自分の信じる価値観を、批判を怖れることなく言い切ること、伝えきることだと思っています。
最近、そのようなリーダーが激減していると感じているのは私だけでしょうか?
