職場ー36 働かない改革?
◆働き方改革は、様々な職場で真剣に考え、検討されている重要項目です。学校でも、働き方改革は、管理職の重要な仕事に位置付けられています。そして、勤務時間外の在校時間を縮減するために、様々な工夫が実施されています。
しかし、時として行き過ぎてしまい「働かない改革?」に陥っていることもあるのではないでしょうか?
「働かない改革?」、今日、ある教師が発した言葉です。上手い表現だなぁ、と感心してしまいました。
何事もやらないようにすることが美徳と謳われているのが「働き方改革」です。コロナ禍も拍車をかけています。
学校の行事にしても、意義や目的を見失い、あれも止め、これも無くそう、そうすれば教師の仕事は楽になって、働き方改革が進む、このように片っ端から「見直し」を大義名分にして、行事や教育活動が骨抜きになっている傾向が見られ、残念に思う時があります。
無くすことが本当に美徳なのでしょうか?
そもそも教育活動とは、子どもを将来自立させるために必要な知識や技能、考え方、学ぶ意欲などを身に付けさせていく活動です。
そのためには、教育の意義や目的を明確にして教育活動を進めていく必要があります。
手間もかかるし、時間もかかります。そして、愛情を傾けることも忘れてはいけません。本気になってやり始めれば、果てのない業、それが教育なのです。
手数を減らすだけの形式的な縮減は、働き方改革ではなく「働かない改革?」、働かないための理屈と見られても仕方ないのではないでしょうか。
学校に限らず、働き方改革を推進する際には、その仕事の意義や目的を決して見失ってはいけないと強く思うのです。