切り花  「教育は愛」No.265

生涯学習

生涯学習ー20 切り花

◆私は、切り花を飾ることが好きです。お花を見ているだけで心が癒やされ、その生命感を肌で感じることができるからです。

 私の中で花の命を尊重するために心がけていることがひとつあります。

 それは、花の生命力が果て、枯れかけているのに、いつまでも飾らないということです。

 花は、きれいに咲き誇り、その花で虫を呼び、受粉し次への生命を継続させようとしているのです。

 しかし、切り花は人の鑑賞を目的として、虫の来ない室内に飾られ、多くの人たちの心を癒やしてくれています。

 私の馴染みのお花屋さんのご主人も、花の咲き頃を考え、花が最も美しく輝く時を見計らって、アレンジメントもきれいに飾ってくださいます。

 花の命を尊重するため、私は担任時代、子どもたちの前で自ら茎部分を毎日少しずつ切り、花が新鮮な水を吸いやすくし、愛情を傾ける姿を意識的に見せていました。そして、生命力が衰え、これから枯れようとする頃合いには、花瓶から外したものです。

 花を通して、命の縮図、生まれてきたものは、その力を存分に輝かせ、その後は滅してしまう、その一連の営みを子どもたちに理解してもらいたかたったのです。

 そして、これは余談になりますが、私自身の人生観も投影しています。

 衰えて、きれいな姿、満足いくパフォーマンスを見せられなくなった時には、潔くユニフォームを脱ぐ、その頃合いを考えるようになりました。

 まだ、花瓶にさしたままにしておこうか? いや、今が去り際なのか?

 そんなことを考える人生の第4コーナーの後半に入った今日この頃です。

タイトルとURLをコピーしました