学ぶ姿勢と容貌 「教育は愛」No.268

教師

教師ー33 学ぶ姿勢と容貌

◆「論語」の泰伯篇に次のような一節があります。「曾子曰く、君子、道に貴ぶ所の者三あり。容貌を動かしてはすなわち暴慢を遠ざかり、顔色を正してはすなわち信に近づく、辞気を出してはすなわちひ倍を遠ざかる」

 学ぶ姿勢には、3つあるそうです。

 1つは、容貌態度から暴慢を去ること。

 2つめは、顔色に誠の表現がなくてはならないこと。どんなに取り繕っても、心身の状況は、顔色に表れます。人相をよくするためには、正しい生活が求められます。

 3つめは、精神を高くすること。精神が低い次元にあると、必ず何かに衝突します。心が卑しく、道理にそむくようなことをしていると、言葉つきや口のききよう(辞気)にまで表れてしまう。

という意味のようです。

 中村天風氏も「人間、人相で全てがわかる」と主張されていました。また、リンカーン大統領も「男は40歳にもなれば、自分の顔に責任がある」という名言を遺されています。

 容貌は、本人が思っている以上に、いろいろなことを語っているのかも知れません。

 考えていること、目指していることは、そのまま容貌に表れ、人に伝わってしまうということでしょう。

 教師は、子どもたちを教えています。子どもたちは、とても敏感で、時に教師の心のうちをキャッチします。だからこそ、教師は、自分の心に誠をもち、志を高くしておく必要があるのではないでしょうか。

 「学ばざる者、教えるべからず」という教訓もこのことに通ずるかも知れません。

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