学校教育ー109 学校教育の効果
◆学校教育の効果は、すぐに表れるものもあれば、数年後、場合によっては、10年後に表れる場合もあります。在学中は、全く変容しなかった子どもが、卒業してから変容する。その背景には、小学校時代の担任教師の教育がある、そのような場合もあるのです。
私は、教育には“愛”と“情熱”が必要だと主張しています。教職員に対しても、繰り返し、そのことを話しますし、教育実習生にも実例を入れながら話しています。
私たち教師は、子どもたちの未来を、人生を、拓いているのです。そのことを胸に刻み、日々の教育活動に取り組むのです。
時には、諭しても、指導しても、子どもたちが変容しないこともあります。変容が見られないと、自分の無力さを感じ、時に落ち込んでしまうこともあります。
しかし、今、行っている教育の成果は、何年先になるか分からないが、必ず実を結ぶはずだ、と自分に言い聞かせて“今日の教育”に集中するのです。
そう考えれば、教師の心も折れないで済みます。
そもそも教育とは、即効性を期待するものではないのかも知れません。特に心の変容はなおさらです。
算数の公式を理解して、演習問題を解くことは、すぐにできるようになるかも知れません。しかし、その公式の背景にある数学的な思考、ものの考え方については、今ではなく、数年後、数十年後に分かるようになるものなのかも知れません。
教育は、一言で表せば、“人づくり”です。
“人”は、そうそう短い時間でシン化するものではありません。
そのように考えながら、目の前の子どもたちに、今日も真剣に教育していく、その繰り返しの“果てない営み”が教育の醍醐味なのではないでしょうか。

