職場ー21 対面とオンライン
◆コロナ禍の時に、オンラインによる授業や会議が、広く普及しました。感染防止のための非常措置でした。しかし、ポストコロナになってもオンラインによる会議等は、働き方改革と絡みながら残っています。確かに、仕事の効率化という点では大変便利です。
しかし、対面でいることの意味も改めて考えるようになりました。
最近のオンラインには、タイムラグも少なくなり、画像と音声もリアルタイムに近いものに成長しています。多数の会場へ、共通して語りかけるような話をする場合は、とても効果を発揮します。
しかし、空気感や感情は伝わりません。
ある噺家さんが「お客さんは私を見に来ている。私と同じ空間にいて、同じ時間を共有するためにチケットを購入して来てくださっているんだ」と言っていました。
同じ空間、同じ時間を共有する。これは、対面を理解する上で、とても重要な鍵になると思いました。
私も、校長講話朝会で子どもたちにお話しをする機会があります。話しの内容だけを伝えるのであればオンラインでも問題ないでしょう。しかし、自分の感情も含めて、子どもたちの反応を確かめながら、その場を盛り上げるには対面であることが必須です。
茶席で「一期一会 一座建立」という教訓があります。そこに集った客、唯一無二もメンバーで、心を合わせて、その場を建立する(盛り上げる)、という意味です。
対面による校長講話朝会もこれと同様だと考えます。
私は、スポーツや演劇を観戦・観劇するのが大好きです。テレビや配信で観れば、選手や俳優さんたちの動きや表情がアップで観ることができます。
しかし、例え、2階席でもチケットを購入して、観戦、観劇します。それは、先ほどの噺家さんの言葉の通りです。選手や俳優さんたちと同じ空間と時間を共有したいからです。
事務的な伝達は、オンラインで十分。
しかし、感情や思いを伝え合い、議論し合うような場合には、その場の空気と時間を共有できる対面が効果的だと思いますがいかがでしょうか?