教師ー19 専門誌「体育科教育」から学ぶ
◆先日、若い教師への手紙というコンセプトで大修館書店の「体育科教育」への原稿を書かせていただく機会を頂戴しました。先日、私の拙稿が掲載された「体育科教育」が届きました。久しぶりに手にした「体育科教育」、この専門誌には若い頃から数多くのことを学ばせていただいてきました。
私が体育主任をしていた頃、体育科教育に関する専門誌は数誌ありました。私は、最新の情報を得るために、これらの専門誌を全て購読したものです。
今、当時と変わらず、最新の情報を発信し続けているのは、大修館書店の「体育科教育」1誌だけとなりました。時代は令和、デジタル全盛の時代です。体育科教育に打ち込む教師たちもインターネットで、ほしい情報はすぐに手に入る時代です。
しかし、誌面の良さもあります。
私が考える最大の良さは、編集部の方が誌面にビジョンや熱い思いを凝縮させているということです。
2025年1月号では、特集「保健体育教師をエンパワーする」というテーマを設定され、その末席に私の拙稿「教育という果てない業は、人生そのものだ!」も掲載していただきました。
大修館書店編集部のKさんとは、体育主任時代からのお付き合いです。Kさんのビジョンが、執筆者の選考、記事の構成等に反映されていきます。私も原稿を書き進める上で、何度もKさんからアドバイスをいただくことができました。そのやりとりの中で、Kさんの情熱が伝わってくるのです。
「体育科教育」の表紙には「研究と実践の架け橋になる月刊専門誌」と明記されています。これこそ、「体育科教育」という専門誌の存在意義となるメインテーマではないでしょうか。
体育科教育を研究されている大学の先生方と日々の体育授業に邁進している現場の先生方を結び、日本の体育科教育を常にリードし続けているのが「体育科教育」だと思います。
そこには、編集部のKさんや、私の大切な友人であるSさんのように、大学や全国の学校へ自ら足を運び、架け橋を盤石のものとする熱意と努力が脈々と息づいているのです。
医師が専門書を見て最新の治療法を学ばれているように、教師も「体育科教育」のような専門誌を通して、自らの指導方法を向上させていく機会を大切にしていただきたいと思います。
届いた「体育科教育」のページをめくりながら、そのような思いを強くしたところです。