管理職ー46 尊敬する大先輩
◆私が教育委員会事務局時代、大変お世話になった上司がいます。その人は美術が専門でご自身も陶芸を嗜まれていました。ご自宅に釜を持っていらっしゃるのでかなり本格的です。その先生は、指導力だけでなく、人間的にも魅力に溢れていました。
その先生との出会いは、私が初めて教育委員会事務局に勤務した時でした。右も左も分からず、ご迷惑ばかりかけていた私に、丁寧にご指導してくださいました。
そして、私が困っている時には、いつも笑顔でいろいろと悩みを聞いていただいたものです。
その先生は、小学校で校長をお務めになられた後、教育委員会事務局で部長職を務められ、中学校の校長職を最後にご退職されました。
その後は、今までの経歴を活かされ、大学で教員養成に携わっていらっしゃいました。
そして、大学をご勇退される時、私の職場までわざわざ、ご来訪くださり、1冊の著書をプレゼントしてくださいました。
本のタイトルは『子どもたちと一緒にいるだけで』です。
先生がお描きになられたスケッチも挿絵として文章に彩りを与えています。
この時いただいた本は、いつも手元に置き、繰り返しページをめくらせていただいています。読むほどに、先生の語り口、お声が聞こえてくるようです。
そして、いつもの笑顔で私の感情を包みこんでくださるのです。
私にとっては、元気回復の特効薬です。
先生の著書を読み、目を瞑り、しばし感慨に耽ります。
そして、自分が今、すべきことを胸に刻み、校長室を出る時、ふと見上げると著者である大先輩の凜々しいお写真と目が合います。
そう、大先輩は、本校の先輩校長でもあるのです。
縁は真に奇なり。

