家庭教育ー26 思いやりの挨拶
◆1学期の終業式の日、子どもたちからとてもあたたかい挨拶をいただきました。この挨拶の原点は間違いなくご家庭にあると考えます。きっと、ご家庭で挨拶を常日頃から励行されているのでしょう。
「1学期、大変お世話になりました」
「2学期もよろしくお願いします」
「校長先生も夏休みはゆっくり休んでくださいね」
「熱中症には十分に気を付けてくださいね」
このような挨拶を何人もの子どもたちからいただき、感動してしまいました。
なかには、「ありがとうございました」と右手を差し出し、がっちりと固い握手をする高学年の男子もいました。この子は昨年度、「校長先生は来年もいますよね」と真剣な眼差しで念押ししてきた子どもです。
この子どもたちの挨拶、笑顔、おじぎやハイタッチ、握手などは、学校教育や社会教育だけで身に付くものではないと思います。
私は、体育科教育を研究し続けていますが、ゲームやボール運動領域で互いの健闘を称え合う態度のひとつとして、挨拶、握手、礼などは指導していました。しかし、体育授業の時間数は限られています。子どもたちの日常態度に昇華するには時間が不十分です。
これは、少年団や習い事などの社会教育でも同様でしょう。
やはり、家庭教育に原点があるのです。
朝起きて、「おはようございます」、家を出るときには「行ってらっしゃい」「行ってきます」、ご飯をいただくときには「いただきます」、そして、子どもたちに対するあたたかい称賛の言葉「がんばったね」「すごいね」等々・・・。
これら日常の中で交わされる挨拶や称賛の言葉が、相手に対しての思いやりを伝える挨拶や行動に表れるのではないでしょうか。
そして、「大好きだよ」「信じているよ」などの相手を肯定する言葉や愛の溢れる言葉を使えば使うほど、子どもたちの情緒は安定し、思いやりの心が深くなるのではないでしょうか。