生涯学習ー26 感謝
◆若かりし頃、私は恩知らずの人に対して、よく憤りを覚えたものです。しかし、D・カーネギー氏の『道は開ける』を読んでからは嘘のように憤りが消えました。今でも、第14章「恩知らずを気にしない方法」は、事あるたびにページを開いています。
私が感銘を受け、自分の心の制御弁としたのは次のような記述でした。
「恩知らずを気に病むかわりに、むしろ恩知らずを予期しよう。キリストは1日に10人のライ病患者を癒やしたが、キリストに感謝したのはただ1人だけだったことを思い起こそう。キリストが受けた以上の感謝を期待するのは無理ではあるまいか?」
「幸福を見つける唯一の方法は、感謝を期待することではなく、与える喜びのために与えることである」
「感謝の念は後天的に育まれた特性であることを思い出そう。だから、子どもに感謝の念を植え付けるためには、感謝の念を持つように子どもに教えなければならない」
「感謝の心はたゆまぬ教養から得られる果実である。それを粗野な人々の中に発見することはない」
(サミュエル・ジョンソン博士)
「私がこれから会おうとしているのは、おしゃべりで利己的で自己中心的で、恩知らずの人間どもだ。だが、私は別に驚きもせず、困ってもいない。そんな連中のいない世界など想像できないのだから」 (マルクス・アウレリウス)
「人間とは生まれつき感謝を忘れやすくできている。だから絶えず感謝を期待していることは、自ら進んで心痛を求めていると言ってよい」 (D・カーネギー)
これらを読み返す度に心が軽くなります。