所属職員の見方 「教育は愛」No.312

管理職

管理職ー24 所属職員の見方

◆校長や課長、部長という職を経験すると、多様な所属職員がいることを改めて実感します。時に、理に合わないことを見咎め、苦言を呈することもあります。称賛もできるだけ豊富にします。所属職員は十人十色です。

 一人ひとりの職員に称賛の言葉を掛けたいと常日頃考えています。そして、的確な称賛の言葉を掛けるには、一人ひとりの職員の仕事ぶりを観察していなくてはなりません。口先だけの称賛の言葉は、子どもでも気付いてしまうものです。称賛にも苦言にも明確な根拠が必要だと考えます。

 私は、ノルマを課せられることのない教師に時としてプロ意識の欠如を嘆いてしまうこともあります。お金を戴いている以上、教師はプロです。その道の専門家なのです。ですからちょっとやそっとで、弱音を吐いたり、自分にはできないとギブアップしたりすることを許せない自分がいます。

 しかし、最近気付いたことがあります。

 そもそも、公立学校の教師には、許容範囲が広いのです。授業が上手でなくても、学級の子どもたちをまとめられることができなくても、服装や風貌がだらしなくても、咎められることのない業種なのです。信用失墜行為は即アウトですが、それ以外は、許容される世界なのです。その事実についても正視する必要があるのかも知れません。

 私の基準は、ある意味、とても厳しいものを持っています。しかし、その間尺に完全に合致する職員は、ほんの僅かです。

 校長として、この現状を自分の基準に合わせようとする意識、もともと緩い業種なのだから勝手にすればよい、と放っておこうとする意識が錯綜します。

 正解はありません。これからも自分の中で模索し続けなくてはならないことです。

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