授業の勢いがある体育授業 「教育は愛」No.407

体育授業

体育授業ー36 授業の勢いがある体育授業

◆人生の師、髙橋健夫先生が検証され、提示されていた子どもが評価する体育授業の5つの面から見ていきたいと思います。その1は「授業の勢いがある授業」です。

 “授業の勢い”とは、子どもたちの学習時間量をできるだけ多く確保するということです。

 子どもたちは、体育の授業で思い切り体を動かすことをとても楽しみにしています。北風がピューピュー吹いている真冬でも、目を爛々と輝かせて、体育着に着替え、元気に運動場へ出て行くのです。

 体育授業の根幹を成す“運動”は、子どもたちにとって、大変魅力的なのです。

 この勢いを失速させないことが肝要です。まずは、教師も北風に負けず、太陽のような笑顔で運動場へ飛び出ることです。背中を丸め、厚いグラウンドコートに身を包み、時間ギリギリに出るようなことでは“授業の勢い”は生まれません。

 そして、授業開始の挨拶後は、できるだけ話を短くして、子どもたちの運動量を豊富に確保します。 

 北風の中、体育座りをして、教師の話を5分間も聞いていたら、子どもたちの勢いは失速の一途を辿ってしまいます。

 私は、低学年の授業で、挨拶の前から、曲に合わせて鬼遊びを子どもたちと一緒にして、体だけでなく、心もほぐすようにしていました。そして、子どもたちの息が上がったところで集合し、今日の学習について、2分間以内でお話しをします。その後は、すぐに運動(学習)に取り組ませるように授業を組み立てました。

 また、夏場の授業では、導入で運動をした後は、木陰を見つけて、そこでお話しをするようにしました。話を聞くと同時に子どもたちに休憩させるのです。昨今の異常な暑さを考えれば、ここで水分補給をしっかりさせることも大切です。

 45分間、子どもたちの勢いを失速させないような体育授業が、子どもたちにとってよい体育授業の一つの要素です。

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