授業の5段階 「教育は愛」No.287

学校教育

学校教育ー60 授業の5段階

◆『授業としての体育』は、私の体育科教育研究の出発点とも言える文献です。高田典衛先生が執筆された本で、氏が当時の文部省や大学で日本中の体育科教育実践者から崇拝されていた頃の著書のひとつです。

 高田先生は、常に子どもファーストで授業を論じられていました。私は、体育主任になりたての頃、神田の本屋へ行き、高田先生の著書を買い漁ったものです。

 自分に体育科教育を手ほどきしてくださった先生からの推薦の書だったからです。

 高田先生の本は、授業を実際に進める上で参考になることばかりが書かれていました。その中でも、原点と言えるのがリード文にも書かせていただいた『授業としての体育』です。

 さて、私は繰り返し、高田先生の著書を読み返しています。今でも、体育授業の本質が分からなくなりそうな時には、本棚から取り出しては読み返しています。

 その中で、「生き生きとした授業5段階」という一節がありました。それは、高田先生流の授業評価の基準です。

 1の段階・・・お義理でやっている授業

 2の段階・・・何か計画をもって取り組んでいる授業

 3の段階・・・自分なりに内容のエキスを絞って教えている授業

 4の段階・・・全体をよくまとめながら、しかも子ども一人ひとりの力を引き出している

       授業

 5の段階・・・最も優れた授業、あるいは理想的な授業というのは見ていて感動を覚える

       ような授業のことだという。異様なほどの熱意が教師にも子どもにも溢れて

       いるような授業

 当時の私が、5の段階を目指し続けたのは言うまでもありません。しかし、目指せば目指すほどに頂きは高く、なかなか手の届く処ではありませんでした。

 千葉でなくては、できない授業、唯一無二の授業を常に意識していたのですが、実際には難しいものでした。

  しかし、全ての教師にその頂きを目指してほしいと願っています。

  明日から新年度が始まります。学校を楽しみにしている子どもたちのため、私たち教師は理想に燃 

 えて久しぶりの子どもたちの登校を迎えたいものです。

  5の段階の授業、今の私は、5の段階の講話、スピーチを目指します。

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