コラムー40 救いの言葉をかけてくださる魅力的な方
◆仕事で悩んでいる時に、決まって連絡してくださる先輩がいます。なぜ、この方は私が悩んでいることが分かったのだろう?といつも不思議に思っていました。「なぜ、分かったのですか?」と尋ねても「いやぁ、そんな気がしただけだよ」と言葉を濁され、最後には「千葉ちゃんならできるよ、頑張って!」と締めくくって受話器を置かれる。
この方とは1年間だけ同じ職場で仕事をさせていただきました。仕事について、常に支えてくださり、的確なアドバイスをいただきました。趣味のゴルフもご一緒させていただくことがありました。とても楽しいゴルフでした。
仕事の上司としてだけでなく、人として、その懐の深さと判断力のキレには、敬服することしきりでした。
なぜ、この方はこれほど懐が深く、魅力的なのでしょうか。
ひとつは、ご自身が数多くの修羅場をくぐり抜けられてきたことにあるでしょう。その経験談をお聞きすると、私には到底まねのできるものではありません。
もうひとつは、常に他人の気持ちを察して行動されているので、ネットワークがとてつもなく広いのです。どこへ行っても、この方のお馴染みさんが登場します。老若男女を問わず、新人から市長まで、とにかく広いネットワークです。
そして、奥様思いであり、家族思いのところも魅力的でした。奥様とご一緒にご旅行に行かれた時は、決まってお土産を笑顔でくださいました。底深い人間力に溢れた方です。
◎働き方改革が求められ、効率化、ICT化がもてはやされ、無機質なメールの文字が躍る時代です。しかし、そういった時代だからこそ自分のことだけでなく、他人のために寄り添える心の余裕が求められるのではないでしょうか。
自分のことで忙しいのは皆同じです。組織の中には経験値の低いフォロワーも日々歯を食いしばって頑張っているのです。その姿を認め、感謝の気持ちを持ちながら、元気の出る言葉をプレゼントしたい。特に50歳を過ぎたら、自分の利益よりも仲間の幸せを第1に考えられるようになりたい、とこの方と接してからずっと考えていました。
後輩が悩んでいる時、タイムリーに電話をかけ、励ませるような懐の広さを持ちたいと思います。
私を支えてくださった魅力溢れる先輩のように・・・。