教師の人柄 「教育は愛」No.453

教師

教師ー62 教師の人柄

◆今日、2つの研究授業を参観しました。子どもたちの集中力と瞬発力のある反応、そして、それを見落とさずに拾い上げ、授業を生き生きとしたものに昇華させていた2人の教師。この二人の人柄が授業の基盤になっていることをしみじみと感じました。

 教師は、計画づくり、教材づくり、教具づくり、練られた発問づくり等を研究し、日々の授業に臨んでいます。研究授業になるとさらに深い研究をして、授業を展開し、自分の選んだ手法の効果について検証するものです。

 今日は、社会科と道徳の2本の授業でした。

 社会科は、教員生活4年目の教師です。安全教育主任を立派に務め、学校全体をリードしている教師です。毎朝、早くから出勤し、いつも笑顔で仕事に取り組んでいます。今回の授業は、“防災”についてです。子どもたちは、教師の課題に鋭く反応し、真剣に学習に取り組んでいます。発表する意見も4年生とは思えないような内容も多々ありました。

 道徳の授業は、ベテランの教師です。教務主任を務め、職員室全体をまとめ、教育課程のマネジメントを実質的に行っている教師です。渋沢栄一翁の功績から、人生や仕事についての考え方などを掘り下げ、子どもたちの心を耕します。5年生の子どもたちでしたが、こちらも生き生きと考え、発表し、心を震わせています。

 この2つの学級の雰囲気は、明るく、肯定的で、真剣さが充満しています。

 子どもたちとの応答も、快活であたたかいものばかりでした。学習内容もしっかりと深掘りしています。このように子どもたちが、気持ち良く学習している一番の理由は何か?

 ずっと考え、私が出した結論は“教師の人柄”です。

 この2人の教師に共通していることは、謙虚であること、明るいこと、優しいこと、そして、日々の仕事に積極的であることです。

 これは、2人の生き方であり、仕事の流儀と言ってもよいでしょう。それを総称して“人柄”と表現しました。決して、一朝一夕で身に付くものではありません。長い年月をかけて自身で磨いた結果でしょう。

 その“人柄”が、授業で子どもたちを変容させる重要な鍵になっていることを改めて感じた次第です。

 それにしても授業を参観した後の清涼感、清々しさは、実に心地よいものでした。

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