教師の愛と情熱 「教育は愛」No.176

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教師ー6 教師の愛と情熱

◆ある卒業生の保護者の方から嬉しい話を聞きました。6年生の時の担任教師のことです。在学当時は、厳しいと批判していた教師の指導を中学校へ進学してから「あの先生の指導、言っていることは正しかった。自分たちのことを真剣に考えてくれていた」と友だちの間で話題にしているというお話しでした。

 私は、教師の指導に「愛」があるか?を問題にします。愛がある、つまり、見返りを考えることなく一心に子どものことを思い、指導できるか否かです。

 教師の中には、いろいろなご批判をいただくうちに、思い切った指導ができないでいる者もしばしば見かけます。確かに教師も人間です。経験が浅いうちは気付かないことが多いものです。

 無意識のうちに子どもの心を傷つけてしまったり、子どものやる気を減退させてしまったり、主体性を奪ってしまったりすることもあるものです。

 しかし、そんな時に、自省して、子どもの立場になって、子どもとの人間関係を修復していくことも教師の大切な勉強です。最初から完璧な教師など存在しないのです。

 さて、前述の保護者の方は「先生に愛があれば、子どもには必ず通じているものです。ですから少しくらい言葉遣いが悪くても、情熱をもって子どもたちに指導してもらいたいです。6年生の時の先生方には愛と情熱に溢れています」

 愛と情熱、これこそ教師にとって最も大切な資質ではないでしょうか。

 授業力は、経験を積む内に必ず向上できます。毎日行っているのですから。

 しかし、愛と情熱は他人に言われて身に付くものではありません。その教師が心から教職を大切に思い、愛情を持って子どもたちを指導できるか、それは、その教師の人間性そのものに関わるのです。

 ですから、教師は絶えず人間性を磨く努力を続けなければならないのではないでしょう

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