教師ー76 教科主任
◆中学校の教科主任は、教科担任制ですから、専門性を発揮させながら学校教育を紡いでいます。小学校は、全教科担任制ですから、深い専門性を発揮させることは希有なことです。小学校の教科主任の姿にいろいろと疑問と課題を感じています。
小学校で校内人事を決める際に一番重要視されるのは、担当学年です。どのような学年チームを形成するか、そこに心血を注ぎます。
体育、音楽、特別活動、生徒指導、情報、安全教育など、学校教育に大きな影響を与える教科等主任については専門性や教師力、人間力を総合して考慮して命課します。
また、司書教諭や特別支援教育の専門ライセンスを持っている教師は、学校司書教諭や図書館教育主任、特別支援コーディネーターなどを命課します。
あとの教科主任については、教師の意欲やキャリアなどを考慮して命課します。
さて、実際に教科主任はどの程度、学校教育に影響を及ぼしているのでしょうか?
私は、正直疑問を感じています。
教育課程説明会や教科主任を対象にした会議・研修には、その校の教科主任が出席し、研修してきた内容等を校内で伝達します。しかし、その伝達は極めて形骸化されていて、実際の学校教育に大きな影響を及ぼすものはほとんどありません。
学校の課題研修の対象教科になっている場合には、その教科主任は重要視されます。
しかし、それ以外の場合、教科主任は? ほとんど機能していない場合が多いように感じています。
教科主任は、その教科を通して、学校教育に影響を及ぼし、その結果を子どもたちの変容に表すという大切な使命があるはずです。
教科について、研究し、どのようにすれば子どもたちを変容させるような教育ができるか、学校全体に発信することができるのです。やる気になれば、果てない可能性に満ちています。
しかし、何もしないでも誰からも指摘されることはありません。教科主任から、何かを提案されるとかえって仕事が増えてしまう、と迷惑がる教師もいるかも知れません。
名前ばかりの教科主任、“ゆでガエル”状態です。熱湯に放り込まれたカエルなら、ビックリして飛び出し、逃げることができます。しかし、水をゆっくり熱していく中に浸っていると生命の危機が迫っていることも分からず、気が付いた時には動けなくなって、生命を失ってしまう。そんな“ゆでガエル”状態の教科主任が散見されることが残念です。
生命とは、教師の授業力、教育力であり、情熱です。
年数ばかり重ね、自分から研修、研究しない教師からは専門性が身に付けられません
教科主任は、教師の専門性を磨き、深めるための大きなチャンスだと思うのですがいかがなものでしょうか。
校内人事を進める時にいつも感じてしまうことです。

