生涯学習ー115 星野富弘氏
◆心が疲れた時、書棚から取り出して眺める詩画集があります。星野富弘氏の『鈴の鳴る道』(1986.12偕成社)です。ページをめくり、味わいのある花の絵と詩を交互に眺めているうちに、心が洗われます。
この詩画集は、星野氏の故郷東村の草木ダムのほとりにある富弘美術館で、作品を鑑賞させていただき、感動して買い求めた詩画集です。
中学校の体育教師として活躍され、24歳の時にクラブ活動の指導中受傷され、手足の自由を失われた星野氏。その後、闘病生活をされ、口に筆をくわえて文字を書き始め、やがて花の絵を描かれるようになりました。
私は、星野氏の味わい深い作品の裏にある出来事、星野氏の葛藤とご努力などを知るにつけ、驚きとともに、感激してしまいました。
そして、人間の持つ力の可能性の大きさに改めて認識したのです。
富弘美術館には、星野氏の初期の作品から展示されていました。経験とともに見事に進化していく作品、やがて、星野氏にしか描くことのできない作風が滲み出てくるのを感じました。
唯一無二の世界を星野氏は、気の遠くなるようなご努力によって成し遂げ、進化し続けたのです。
詩画集のみならず、作詞も手がけられ、曲をつけて幾つもの楽曲が発表されています。
星野ワールドを広げ続けられたのです。
その星野富弘氏は、2024年4月28日に78歳でご逝去されました。
もっと、星野氏の新作を見続けていたかったです。
私の好きな詩があります。
神様が たった一度だけ この腕を 動かして下さるとしたら
母の肩をたたかせてもらおう
風に揺れる ぺんぺん草の実を見ていたら そんな日が 本当に来るような気がした
