月を看るは 「教育は愛」No.587

生涯学習

生涯学習ー110 月を看るは

◆「月を看るは、清気を観るなり」これは、佐藤一斎の言葉です。月を見るのは、清らかな気を鑑賞する、という意味だそうです。

 さらに続きがあります。「円欠晴翳(えんけつせいえい)の間にあらず」月の満ち欠けや、晴れたり、かげったりするのを見るのではない。

 これは、“美点凝視”に通じるものを感じます。

 物事には、明るい面もあれば、影のある面もあるものです。人も森羅万象も明るい面に心を集中することが肝要だと佐藤一斎は言いたかったのではないでしょうか。

 日常の会話でも「今日はよく晴れていますね」と挨拶を交わそうとすると「ええ、晴れているのはいいのですが、寒さが気になります」といった具合に、影の面をクローズアップされようとする方もいらっしゃいます。

 月についても、その独特の明るさに心を寄せ、その明るさから清気を得ることが、大切なのではないでしょうか。ですから、古来より月の光を美化した言葉が数多く残されているのでしょう。

 人も同じです。

 100人いれば、100人各々の長所があります。そして、それと同数以上の短所もあるはずです。その短所を必要以上に意識して、その人を価値付けようとしてはいけません。

 人を理解するには、まず、長所からです。

 しかし、人生経験を重ねていくと、その逆についても教訓として学びます。

 人を見る時、長所ばかりに目を奪われて、それを鵜呑みにすることも気を付けないといけないということです。

 物事には、光もあれば闇もあるのです。

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