職場ー28 視野の広さ
◆職場でいろいろな人と仕事をしていると十人十色と言われるとおり、実に様々な思いをもって仕事をしていることが分かります。これは、学校だけでなく、教育委員会事務局時代もあわせて言えることです。
その中で、一人ひとりの持つ視野の広さも千差万別だということがよく分かりました。
職員の中には、校長や部長に直接、お願いに来る方、相談される方などがいます。これは、リーダーにとって、大変有難いことです。お願いされる、相談されるということは、それだけ垣根が低くなっている証拠だと思えるからです。
その際に、気になるのは、その職員の視野の広さです。
ある職員は、職場全体のことを俯瞰して、自分と異なる部署の気になることを報告・相談してくれます。さらには、自分が○○さんに代わって、大変な案件をやらせてほしいと積極的な提案までしてくれる場合もあります。
管理職でも、このような自己犠牲を申し出てくれる方など、なかなかお目にかかれるものではありません。大抵の場合は、自分の部署の大変さを並べ立て、人事面でさらによい環境にしてほしいというものばかりでした。「自分がこの世の中で最も大変だ症候群」に陥っているのです。
職場全体のことを俯瞰していない、つまり、狭い視野の人の話しは聞いていてもどこか独善的で我が儘さえ感じるくらいです。
以前、自分の仕事ぶりを棚に上げて「どうして、自分は課長補佐になれないのか?」としきりに悩んでいた職員、「校長が管理職選考試験を受けてみろ、と強く勧めるので受けているのに、4回も落とされている」と面接試験で怒りをぶちまける教員、自分のことばかりを優先して考えている者の意見は聞くに堪えません。
職場では、キャリアとともに、視野を広げていく努力が必要ではないでしょうか。