誉める 「教育は愛」No.372

家庭教育

家庭教育ー25 誉める

◆ある一流の芸術家が敬愛する自分の母親のことを振り返り「子どものことを誉めて、誉めて、誉めまくる母でした」と、コメントされていました。やはり、子どもは誉められて成長することをしみじみ感じました。

 その芸術家の母親は、何でも手当たり次第に誉めていたのではなく、子どもが本当に誉めてもらいたい時、タイムリーに誉めていたようです。そして、失敗した時には、失敗した理由を母親なりに分析してアドバイスされたということです。

 そのアドバイスもまた、的確だったそうです。

 子どもが、一番誉めてもらいたい人は?・・・やはり、家族ではないでしょうか。

 母親、父親、祖父母、兄弟・姉妹等は、心許せる人であり、唯一、本音で話せる人なのです。そこにお世辞や外交辞令は必要ありません。

 だからこそ、家族に誉められた時は、本音で、本気で喜びが広がるのです。

 ただし、物事にはすべて「対の法則」が働きます。誉めるだけで健全に育つかと言えば疑問が残ります。先ほどの芸術家の母親のように失敗した時には、きちんとしたアドバイス、時には苦言を呈することも必要です。

 苦言=叱る、と考えても良いでしょう。叱る時もあるからこそ、誉められた時の喜びは大きなものになるのです。誉められることしか知らないで育った子どもは、何かがアンバランスです。

 それでも、誉めると叱る、のバランスは、圧倒的に誉めるが多くなくていけません。誉めるという自分を肯定してくれる行為には、快感と安心感が同居します。

 そして、誉める中に愛情が溢れ、子どもの成長を喜び、期待する心が込められていれば、さらに子どもの心の奥底まで染み入るものだと考えます。

 一流の人は、分野は違えど、必ず敬愛する家族とのエピソードが語られているような気がします。

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