職場ー39 電信柱が高いのも・・
◆あるベテラン職員とディスカッションしました。その中でベテラン職員の悩みを聞きつつ、私が幾つかの苦言を呈する形となりました。根が優しいベテラン職員は、真摯な態度で耳を傾けてくれました。
彼とは、20年以上前から知っている仲であり、とても信頼している職員です。
彼の話を聞きながら私が発した言葉は「55歳を過ぎたら、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも全部自分の責任だと思え!」でした。
これは、以前も管理職のページで書かせていただいた記憶があります。私の大好きな言葉です。松下幸之助氏の著書で学んだ言葉です。「55歳を過ぎたら」は、自分で付け加えました。
リーダーは、責任を仲間に押しつけてはいけない、全ては自分の責任だと思え、という教訓です。その例えが「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも全部自分の責任だと思え」という表現なのです。
実際、私も55歳を過ぎてから、納得できないような仲間の失敗については、この言葉を唱えて悔しさを飲み込んだものです。今でも、唱えることがあります。
「自分の所為ではないのに・・・」と悔しさが込み上げてきた時、この言葉を口にすることにしています。
なぜか、この言葉を口にすると、自分の心が落ち着き、納得できるのです。
そして、人の上に立つことの重みを改めて噛みしめることができるのです。
ベテラン職員もこの言葉を復唱しながら校長室を後にしました。その後ろ姿を見送りながら、彼ならきっと、今回のディスカッションを機に奮起してくれるだろうと心の中で呟きました。