学校教育ー44 立ち直り方、壁の乗り越え方
◆イチロー氏が米国野球殿堂入りされ、世界中の人々から祝福を受けています。そのインタビューの中で「未熟さ、立ち直り方、壁の乗り越え方」を学ばれたというコメントが胸に響きました。
10年くらい前からでしょうか。教師のメンタル不調を解決するためにはどうしたらよいのか、いろいろと思いを巡らしていました。
何とか、日々の仕事の中でストレスを溜めないようにするためにはどうしたらよいか?
趣味で気分転換、家族との旅行や食事での癒やし、スポーツでリフレッシュ等々・・・
人によって、解決策はまちまちです。中には、アルコールで気持ちを晴らす、という人もいるでしょう。
しかし、これらは飽くまでも対処療法であり、根本的な解決策とは言えません。
メンタル不調に陥らないようにするためには、ストレスが自分の身に襲ってきて、落ち込んでもそこから立ち直れる力を養い、高い壁が自分の前途を塞いだらそれを乗り越えていく力を身に付けることこそが、根本的な解決策になるのではないでしょうか。
では、その力とは?
ストレスに対する考え方や困った時の気持ちの切り替え方など、いかなる困難が立ち塞がっても決してへこたれない精神力と思考回路を経験の中からはぐくんでいくことではないでしょうか。
ストレスは強いパワーを持っています。そのパワーをまともに受けているだけでは、身も心ももちません。上手に受け流すことが大切なのです。ちょっと、かわすだけで、ダメージは軽減されるものです。
そして、これは教師の世界だけではありません。
私たちが日々、教育している子どもたちにも身に付けさせなくてはならない力なのではないでしょうか。
残念ながら、教科書にはありません。教師がいろいろな場面で、少しずつ教えていくしかないのです。少なくとも、そうした意識を教師自身が持つことが大切だと思います。
「立ち直り方、壁の乗り越え方」生きていく上でとても大切な力です。