生涯学習ー21 地域の教育力
◆かつて、小学生の頃、何かいたずらをしていると、地域のおじさんやおばさんにお叱りを受けたものです。しかし、令和の時代、地域で叱ってくれるおじさんやおばさんは激減してしまいました。
学校によく電話がかかってきます。
「交差点の所で子どもが傘を振り回しているから注意してください」
「先日、子どもが道で石を拾って投げて遊んでいました。注意してください」
といった内容です。これらの要望(?)は、平成の中頃からよく耳にしました。
こういった内容のいたずらは、現行犯と言ったら聞こえがよくありませんが、その行為をしている時に、「そのようなことをしてはいけません。ケガをしてしまうでしょう。危ないから止めなさい」と注意することが最も効果的なのです。
それを、翌日に子どもたちへ学校で教師が指導しても「やっていません」「知りません」ということになってしまうからです。
どうして、他人の子どものことを注意することができなくなってしまったのでしょうか?
逆恨みされるのが嫌だから? 関わり合いたくないから? 面倒くさいから?
子どものことを指導するのは、学校の役割だから?
それでも、匿名で学校へは堂々と電話を掛けてくるのです。この辺りの心理がなかなか理解に苦しんでいます。
私が今勤務している学校の地域にはスローガンが掲げられています。
「地域の子みんなの愛で育てよう」素敵なスローガンだと思います。
また、あるお父さんがおっしゃっていました。
「私は、自分の子でも他人の子どもで悪いことをしているところを見たら、遠慮なく叱ることにしています。みんな大事な子どもたちですから」
同感です。大人が本気になって子どもたちを愛するようになれば、地域の子どもたちは健全に育っていくはずです。