体育の読解力 「教育は愛」No.295

学校教育

学校教育ー61 体育の読解力

数十年お付き合いしている体育関係の友人が主催している勉強会に参加してきました。私が「体育授業と教師」というタイトルで勝手なお話しをさせていただいた後、ディスカッションの時間をいただきました。その中で、体育の読解力とは?という話題となりました。

 聞けば、その先生が勤務されている学校では、教科横断的な学習を研修しており、読解力をテーマに掲げているそうです。対象教科は国語、算数、体育の3教科です。

 その学校で、研修主任をさている先生から「体育の読解力とは、どのように考えれば良いのでしょうか?」というご質問をいただき、大変面白い発想だと思いました。

 読解力というと、紙に書かれた内容をどのように理解するのか、最近ではITで情報収集した内容を元にどのような理解をするのか、などが議論されるところです。

 一時期、OECDの学力調査で、日本はITの情報収集と理解が苦手なため、読解力が加盟国よりも低いという結果を招き、大論争したことがあります。

 以来、読解力については、狭義による捉えだけでなく、広義に捉えられるようになりました。その延長線上に先ほどの先生のご質問があるのだと思いました。

 私は、体育の学力は突き詰めていけば、運動ができるようになること、だと考えます。だとしたら、体育の読解力とは、運動ができるようになるための基礎的な感覚や基本的な動きということが言えるのではないでしょうか。できるようになりたい運動を構成している感覚や動きを読み解き、できるようにすることが、目指している運動をできるようにすることに結びつくからです。

 このように考えると体育の読解力とは、かつて、運動ができるようになるためのアナロゴン、すなわち基礎的な運動群とほぼ、イコールだと言えるのではないでしょうか。

 私の中でも、スッキリしました。体育の読解力を考える、とても、よい研究テーマです。

 奥行きのある興味深い研究になりそうです。

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