学校教育ー63 首都直下地震を想定した訓練
◆首都直下地震を想定した避難訓練と引渡し訓練を実施しました。私が勤務する学校の地域で最も危機感を持たなければならない災害は地震です。しかも、首都直下地震。昨年度から、この災害を想定した避難訓練と引渡し訓練を実施しています。
首都直下地震が発生した際、停電となります。停電すれば、学校の放送機器はダウンしてしまいます。そこで、各学年にひとつの拡声器を購入しました。校内の放送に頼ることなく子どもたちを誘導したり、保護者を誘導したりするためです。
今までの引渡し訓練では、地震発生後、給食室から火災発生、校庭に避難して、あらかじめ待機していただいていた保護者に引き渡すというのが、恒例となっていました。
しかし、実際には、余震が続き、校庭に保護者がお迎えに来るのは、何時間かかるか予想できません。天候も晴れの日ばかりではないのです。
校舎は耐震工事を施しています。今までの大地震で校舎が倒壊したことはありません。ですから、校舎の中が最も安全と言ってもよいのです。引渡しが長期になっても、悪天候となっても耐えられます。
そこで、保護者の皆様には、教室での引渡しをお願いしました。事前に「手引き」を作成し、全家庭に配布、ホームページにも掲載して周知を図りました。
そして、昨年度、実施した訓練を近隣の中学校の校長先生が視察され、小中の連携を申し出てくれたのです。
その結果、本年度は近隣の中学校とその学区にある2校の小学校、計3校の合同訓練を実施できたのです。この訓練により、地震発生時における兄弟関係の引渡し方法などが明確になり、解決しなくてはならない課題も明らかになりました。
大切なのは、子どもたちの尊い命を守りきることができる大人の行動と意識を高めることです。
本校の訓練には、地域の育成会の役員さんも駆けつけてくださいました。
大地震発生時に、学校・保護者・地域が一丸となって、子どもたちの命を守りきる体制が着実に整ってきました。