家庭教育ー21 子どもは社会からの預かりもの
◆母の13回忌法要を執り行いました。市営霊園に眠る母、特定のお寺の檀家でもないので、法要の読経は派遣僧侶を依頼しなければなりません。そこで、今回は私が読経して供養することとしました。雨予想の天候も母のお蔭でしょうか、雨に降られることなく法要し、会食へ運ぶことができました。
献杯は、弟にお願いしました。久しぶりに会った弟、お互いに年齢を重ねたことを互いの姿から実感しました。しかし、何年会っていなくても、血のつながりは深いものです。今なお、弟は弟、愛おしいものです。
さて、献杯の時に弟が母の想い出を語ってくれました。
「母は、自分の子どもが生まれた時に、『子どもは社会からの預かりものです。しっかりと育てなさい。そして、20歳になったら社会に返すのですよ』と言われたことを今でも覚えています」
私は、覚えていませんが、母の教育哲学を垣間見た思いがします。母は、女手ひとつで、病院の事務仕事や、健康食品の販売店などを行い、2人の息子を成人させてくれました。
母は、心身ともに万全でない時でも、決して仕事を休むことはありませんでした。その姿は、私の胸にもしっかりと焼き付いています。そして、この歳になってから一日も休まないで仕事をすることがどれだけ大変なことなのか、身をもって実感しています。母の偉大さを今更ながらに噛みしめています。
「子どもは、社会からの預かりもの」教育に携わる一人として、改めて素敵な言葉だと思いました。
13回忌に母から教わった教訓です。母の笑顔、明るい声が胸の奥で蘇ります。
自慢の母です。