生涯学習ー49 人間性を磨く方法
◆志の高い一人の大学院生とディスカッションする機会に恵まれました。その話の中で、教師は教科についての授業力を磨くとともに、人間性を磨くことが重要だということに花が咲きました。では、人間性を磨くにはどうしたらよいのでしょうか?
私の持論です。人間性を磨くには、教科の勉強に教科書があるのと同様、「あの人のようになりたい」というロールモデルを持つことが肝要だと思っています。本を読んでも、講義を聴いても、すぐに人間性を磨ける訳ではありません。
自分が憧れ、尊敬し、敬愛する人を見つけ、「その人のようになりたい」と心底痺れた時に、人間性を磨く学びが始まると考えています。
自分は自分なりの方法で人間性を磨く、これもひとつの考え方でしょう。しかし、教科書のない中で自分流に学習すれば、自分では認めることができたとしても、世間一般からはほど遠い人間性に陥ってしまうことが多々あります。
世間、社会から認められる人間性または個性でなくては、実用性がありません。
中には、芸術の世界で独自の考えのみで大成する方もいらっしゃいます。しかし、その方は、作品を通して、世間、社会に認められているのです。その人の人間性が作品に反映されているといってよいのではないでしょうか。
大学院生との話はさらに進み、自分のロールモデルは年齢によって異なっても構わない、つまり、自分の向上とともに、ロールモデルもアップデートしていってもよいのではないかという話になりました。
40歳を過ぎた頃から、不動のロールモデルが見つかったら、その方こそ「人生の師」なのです。年齢を重ねても、自分で目指す人、人生の羅針盤のような人、その偉大な人に少しでも近づけるよう日々努力を重ねる。その先に自分の人間性の高まりがあるのではないでしょうか。
ディスカッションしながら、改めて自分の敬愛する人生の師を心から愛していることを悟らせていただいた思いです。