管理職ー39 現場判断の原則
◆危機管理の研修会を行いました。その中で、救急車を要請するタイミングが気になりました。研修の最後に、私から「現場判断の原則」を教職員の皆さんにお話しさせていただきました。
学校は、大切な子どもたちを保護者の皆様からお預かりして教育をしているのです。
その命は比べるものがないほど重く、大切なものです。私たち教師は、そのことを何度も繰り返し認識し、研修し続けなければなりません。
研修会では、食物アレルギーの防止と万が一、アナフィラキシー症状を発症した場合の対処方法について、ポイントを再確認しました。
その中で、救急車を要請する際に、管理職の確認、保護者の確認、主治医の確認などの手続きが論じられました。
管理職がいつも校内にいるとは限りません。保護者の方と連絡がすぐに通じるとは限りません、主治医も同様です。連絡が取れずに、折り返しの連絡を待っているうちに症状が悪化する場合だって考えられるのです。
食物アレルギーの発症は一刻を争います。その時に、いつ通じるか分からない連絡を待っているのは愚の骨頂です。
そこで、私は教職員に「救急車の要請は、現場判断とします。子どもの様子を見て、危険と感じたら迷わず119番通報しましょう」と話しました。
これは、食物アレルギー対応だけではありません。運動中のケガや持病の発症など、全てにおいて、子どもの命と健康を守るために最善の方法を取らなければならないのです。
危機管理において、管理職と教職員の報告・連絡・相談、管理職からの指示の明確化は重要なことです。しかし、管理職が居なくても教職員一人ひとりが、最善の選択をして、行動できるように備えておくことこそが、実践力のある危機管理だと考えます。指示待ちで、受動的な行動では、かけがえのない子どもたちの命を守り抜くことはできません。
子どもたちの命は地球よりも重いのです。