学校教育ー102 宿題
◆私が、高校生の頃からお世話になっている床屋さんは、息子さんの代になっています。毎月、散髪をお願いしながら、地域のことスポーツのことなどをお話しするのが楽しみのひとつになっています。
今日は、小学生の息子さんに出される“宿題”についての話しに興味深く聞き入ってしまいました。
今の担任の先生は、宿題を僅かな量しか出さないそうです。昨年度の担任の先生は、毎日結構な量の宿題を出していたそうです。
床屋さんの話によると“宿題”という響きは、子どもにとって特別だと言います。絶対にやらなくてはならないもの、それが“宿題”だと言うのです。
そのお蔭で昨年度は、毎日、決まった時間、優先順位一番で勉強をしていたそうです。それに対して、親としてとても有難かったと言います。
そして、今年は宿題が激減しています。
「大丈夫でしょうか?昨年度の先生に比べて、1年間経つと大きな差がついてしまうような気がして、心配しています」
昨年度は、“宿題”だから、と言って机に向かっていたお子さんが、今年になってからサラリと終えてしまい、あとは遊びの時間に・・・。
親としての心配の念はよく分かります。
教師の立場からすると「宿題を出しすぎて困る」という保護者の方もいらっしゃいます。反対に今回の床屋さんのように「もっと宿題を出してもらえませんか?」というご意見をいただくこともあります。宿題を出す適量の判断が難しいところです。
宿題を出す上で、大切なことは、学校の授業で学習したことを習熟させる時間を確保することと学習習慣づくりの確立だと思います。
単に“宿題”の量を議論するのではなく、この2点の本質を見つめて、担任と保護者の間で共通理解しながら“宿題”を考えていくことが肝要です。
“宿題”という言葉が持っている特別な響きに、改めて気付かされた思いです。
早速、本校の“宿題”事情について調べてみたいと思います。