教師のエージェンシー 「教育は愛」No.610

教師

教師ー94 教師のエージェンシー

◆エージェンシーとは、自分で考え、判断し、責任ある行動をとれる力のことです。この力を子どもたちに身に付けさせることの意義や重要性が声高に叫ばれています。

 価値観が多様化し、膨大な情報が溢れる現代社会、今後の変わりゆく社会を予期してもエージェンシーを身に付けることは、とても意義のあることだと考えます。

 私は、エージェンシーの概念を知った時、子どもたちだけでなく、教師にも必要な力であると強く思いました。

 今、お世話になっている学校では、一人一テーマを持って、研修に取り組んでいます。与えられたテーマではなく、自分で考え、実践し、検証までするシステムです。

 研究授業は、自由意志です。

 やろうと考えた教師は、学習指導案、研究授業までの日程、教職員への周知、参観依頼など、全て自分で行わなくてはなりません。

 従来のセットされ、お膳立てされている研究授業スタイルとは全く異なります。

 高いエージェンシーが求められるのです。

 そのような中でも、数人の教師が手をあげ、研究授業にチャレンジしてくれました。

 私は、教育委員会や校長仲間へ指導者を依頼し、招聘しました。

 指導者の一人は、「自分で考え、計画して、研究授業をやり切った、ということがすごく価値のあることです」と授業者への賛辞を贈ってくれました。

 教師の多くは、校内研修では、全体で授業を参観し、研究協議するパターンが染みついています。

 そのためか、「授業を参観したい」「授業について勉強したい」という意見が複数出てきます。

 しかし、「授業について勉強したいから、自分に研究授業をやらせてほしい」という教師は、残念ながら大変少ないのが現状です。

 その中で、数人の教師が手をあげ、研究授業をやり切ったことは特筆に値します。

 教師の世界でも、いい加減、お膳立てされた研修の中で限られた教師だけが研究授業を行うことスタイルから脱却してもよいのではないでしょうか。

 教師自身が、自分の存在意義の中核である“授業力”について、エージェンシーを自ら進んで発揮できるようになることを心から願っています。

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