教師ー7 教育は「心」
◆北陸に旅行した時、あるお寺の釣り鐘を突かせていただき感じたことがあります。それは、教師の子どもたちへの関わり方と同じだということです。大きな愛情をもって、子どもたちに関われば、子どもたちも大きな成長を見せてくれます。小さな愛情なら、子どもたちの成長も小さなものになってしまいます。
教師の心の持ち方は教育の基盤です。
私の尊敬するF先生の告別式の時、教え子の弔辞が忘れられません。
「F先生は、私がテストの時に、隣の子の答案をのぞき込んでも、優しく見つめただけで何もおっしゃいませんでした。しかし、私が友だちのことを傷つけた時には、厳しく叱ってくださいました。私たちF先生の教え子は、F先生から『人として生きていく上で大切な心』を教えていただきました。
それは、今でも私たちの大切な宝物です」
それを聞いていて、涙が溢れました。
「心」なのです。大切なのは。技術や理論は二の次なのです。
教師は、親は、大人は、その行動すべてを通して、未来ある子どもたちを教育していかなくてはなりません。これは、子どもたちよりも先に生まれてきた者としての義務です。
教師、親、大人が、どんな時に誉めてくれるのか、叱ってくれるのか、一緒に泣いてくれるのか、それを子どもたちは曇り無い眼でじっと見つめているのです。
教育の原点は「心」です。
そして、私はその心の中心に「愛」を据えて、教育に邁進しています。
「教育は愛」です。