生涯学習ー139 この世に客に来たと思えば
◆伊達政宗の家訓の一部に「この世に客に来たと思えば何の苦もなし」という言葉があります。私もこの言葉に数え切れないほど助けられました。
伊達政宗の五常訓は、有名です。その生涯の中で数多くの苦労を重ね、生き抜いたからこそ言える言葉が心に染み入ります。
辞世の句は「曇りなき心の月を先立てて 浮世の闇を照らしてぞ行く」です。
迷いがある中、自身の誠実さを貫き、自分の信じる道を頼りに、激変する世の中を生き抜いた伊達政宗の心の強さや心の持ち方を感じます。
その伊達政宗が、好んで口にされたという一節、それが「この世に客に来たと思えば何の苦もなし」と言われています。
そもそも悩みの多くは、自分の考えていたことと違った反応をされること、自分と違う価値観との遭遇にあるのではないかと思います。
その裏には、自分の考えが正しい、と信じ切っている驕りの心があるのかも知れません。
そんな時に、「この世に客に来たと思えば何の苦もなし」と唱えることによって自分の感情を整理することができます。
一緒に暮らしている家族だって、自分の考え方と100%一致することはありません。
ましてや、他人との間では、考え方に隔たりがあって当然なのです。
諦めるのとはちょっと違います。
自分の心の置き処を変えるだけなのです。
人は、自分の心の置き処を変える言葉を探し、浮世の闇を照らしながら人生行路を進んでいくものなのではないでしょうか。
