子どもの夢 「教育は愛」No.359

家庭教育

家庭教育ー24 子どもの夢

◆親の子どもに対する期待が大き過ぎて、それを抱えきれずに悩んでしまう子どもを数多く見てきました。受験は、その典型です。志望校は子どもの希望ではなく、親の希望が優先されている場合も少なくありません。子どもの意志はどこへ行ってしまったのでしょうか?

 親の希望校を目指して、受験に挑む子どもは大変です。

 そもそも、受験とは、子どもが将来の道を考え、その道を歩むのに有利な学校を選択して挑むものではないでしょうか。子どもの願いが強ければ強いほど、受験への意欲は高まるはずです。

 ところが、自分の目指す道が定まっていないうちに、親から押しつけられた学校を受験する子どもは、受験への意欲も今ひとつ燃え上がらないのではないでしょうか。

 そして、合格ラインに成績が届かない時には、抱える悩みは大きくなり、自分でもどうしてよいか分からなくなってしまう場合もあるのです。

 これは、受験だけではありません。親が子どもの職業を決め、それに向けて猛練習させ、挫折してしまった子どもも見てきました。

 プロゴルファーを目指し、小学生から練習場に親と一緒に通い詰め、プロテスト合格を果たします。しかし、ツアープロとして活躍できるプロはほんの一握りです。結局、ツアープロへの道を途中で諦めてしまった人の話を聞いたことがあります。

 大切なことは、その子ども(人)が自分の意志でプロゴルファーを目指していたのか?ということではないでしょうか。

 我が子へ期待することは大いに結構です。大きな夢をもたせて、チャレンジさせることには、大賛成です。しかし、その夢は子ども自身が見つけた夢である必要があります。

 そして、家庭教育や学校教育の使命とは、子どもたちに自分の夢を見つけさせ、チャレンジさせる自信や勇気をはぐくむことだと、私は考えています。親からの借り物の夢ではなくて、子ども自身が見つけた夢だからこそ、価値があるのです。

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