学校教育ー166 見返りを求めない「愛」の教育
◆先日、あるミュージカルの一場面、そして現在放送中の連続ドラマの一場面を立て続けに観る機会がありました。 全く異なる二つの世界でありながら、そこには私の心に深く突き刺さる、共通した「愛の台詞」が響いていました。
「君が笑顔でいてくれればそれでいい。それが愛するということだ。」
この言葉を耳にした瞬間、私は強い共感とともに胸が熱くなりました。 なぜなら、これこそが私が日頃から抱いている「愛」の定義そのものだからです。
相手のことを心から思い、見返りを求めることなく、ただその人のために尽くすこと。 それは、人間が持つ心の働きの中でも、最も尊く、最も大切なものではないでしょうか。
19世紀のフランスの哲学者オーギュスト・コントは、こう語りました。 「生きるとは、他人のために生きることだ(Vivre pour autrui)」
また、哲学者であり精神分析医でもあるエーリッヒ・フロムは、名著『愛するということ』の中で 「愛とは、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけることである」 と説いています。
これらの言葉が示しているのも、やはり「見返りを求めない献身」です。 自分のためではなく、相手の生命が輝き、成長し、そして笑顔になることを、ただ純粋に願うこと。 それこそが「愛する」という行為の本質なのだと思います。
そして、この本質は、私の教育信条である「教育は愛」という言葉と、一本の強い線で結びついています。 ここで、三つのメッセージを贈らせてください。
◎子どもたちへ
あなたがそこにいて、笑顔で生きていてくれること。 それだけで、私たち大人はどれほど救われ、未来への大きな希望をもらえることでしょう。
あなたの笑顔を守り、その成長を心から応援すること。 それが私たち大人の使命です。
何かを上手にできることよりも、期待に応えることよりも、 あなたがあなたらしく、笑顔でいてくれること。 それが、私たちの一番の願いなのです。
◎教職員の皆様へ
私たちが向き合う教育という仕事は、明日の成果がすぐに見えるものではありません。 時に悩み、報われないと感じる日もあるでしょう。
それでも、 「目の前の子どもが笑顔でいてくれれば、それでいい」 という、祈りにも似た想いで寄り添い続けること。
その私たちの「愛」の姿勢そのものが、子どもたちの心の土壌となり、 未来を Grande(雄大)に輝かせる原動力になると、私は信じています。
私たちの注ぐ愛は、必ず子どもたちの未来へと繋がっています。
◎保護者・地域の皆様へ
子どもたちの笑顔を真ん中に置きながら、これからも温かい愛の目で見守り、共に歩んでまいりましょう。 人間にとって最も大切な「愛する心」をもって。
私自身も、現在勤務している幼稚園が、見返りを求めない温かい「愛」で満たされ、 子どもたちの笑顔が溢れる場所であり続けられるよう、 信頼する教職員とともに情熱を注ぎ続けてまいります。
※みなさんが考える「愛」とはどのようなものですか。
ぜひ、お聞かせください。
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