学校教育ー167 AIとロボットも大事ですが
◆今朝の新聞に、大阪大学名誉教授・猪木武徳先生の「AIと人間」という記事が掲載されていました。興味深く読み進めていると、同じタイミングでテレビ報道では、AIを搭載したフィジカルロボット開発に“上限なし”の莫大な国家予算を投入することが決まったというニュースが流れていました。
■「AIに順応一辺倒でよいのか?」という警鐘
猪木先生は、 「AIというバスに乗り遅れるなとばかりに順応一辺倒になり、肝心なバスの行き先を問うのを忘れてはならない」 と警鐘を鳴らしています。
先生は、スタンフォード大学HAI研究所の「AIインデックス・レポート(2026年版)」、そしてローマ教皇レオ14世による回勅「マニフィカ・フマニタス(人工知能の時代における人間の人格の保護について)」を読み、その所感を記事にまとめられていました。
そして最後に、 「順応一辺倒になれば、社会に恩恵をもたらすはずの技術が、知らず知らずのうちに人間社会を蝕むことになりかねない」 と結ばれていました。
■AI搭載ロボットのスポーツ大会の報道
続いて流れたテレビ報道では、AI搭載ロボットのスポーツ大会で中国が圧倒的な差をつけて100m走を制したこと、日本のロボットにはまだ伸びしろがあること、そして世界に追いつくためには民間企業だけでは間に合わず、フィジカルAIには、上限を設けない国家予算投入が決まったという内容でした。AIやロボットなどの分野だけで来年度、約1兆4000億円を計上したというのです。
猪木先生の言う「AIに乗り遅れるな」という典型的な施策のように感じてしまいました。
■乗り遅れないことは大事。しかし「行き先」がもっと大事
AIやロボットというバスに乗り遅れないことは、確かに重要です。 しかし、乗った後の行き先はどこなのか。
本来その行き先は、 「明るい未来」「豊かで希望に満ちた平和な社会」 であるはずです。
AIに巨額の費用を投じることも必要でしょう。 しかし、私はそれ以上に大切なことがあると考えています。それは、「教育」です。
■日本の最大の資源は「人」
日本には資源がありません。 最大の資源は 人 です。
だからこそ、もっと「人づくり」、つまり 教育 に力を入れるべきではないでしょうか。
AIを自在に使いこなし、 新たなAI、あるいはそれに代わる技術を創り出す人材を育てることこそ、 日本が世界をリードする唯一の道だと私は考えます。
■教育を充実させるために必要なこと
教育を充実させるためには、現場の教師がゆとりを持って創造的な教育活動を行える環境整備が必要です。そのためには、次の2点が不可欠です。
- 教師の処遇・待遇の大幅改善
- 教職員定数の大幅引き上げ
教育があってのAIだと思いませんか?
順序が逆転すれば、行き先を確認しないまま飛び乗ったバスと同じ状況に陥ってしまうでしょう。
■だからこそ、私の教育信条は「教育は愛」
私の教育信条は、 「AIは教育」ではなく、「教育は愛」 です。愛はAIも包含します。
そして、 「日本の宝物は、今、私たちの目の前にいる子どもたち」 なのです。
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